幾千の朝を越え

幾千の夜を越え

幾千の人の業を瞼に焼き付けて



長い眠りの旅に出よう

冷たい永遠(とわ)の眠りなど

この俺には無用なもの



幾億の時を越え

俺はまた長い眠りから醒める

深い深い闇の底から



水面(みなも)に浮かぶ冷たい月

己の姿を月に重ねる

月の雫が俺の姿を人へと変える



月だけが、星だけが俺を知る

お前だけが俺の荒ぶる魂を

沈めることができるのに・・・



人の姿を借りし獣の俺を

知ることができるのは

この世で一人、お前だけ・・・



今宵も慟哭だけが闇に響く

 
 
 
 
 
 
 
 
Written by: corky
 
 
 
 
 
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